KINGDOM HEARTS Birth by Sleep【ゼアノートレポート編2】
ゼアノートレポート4
そして完成したキングダムハーツの扉を開く事は、新世界の創造へとつながるとされている。それは人間の領域を超える事。つまり、扉を開いた者も、人ならざる者へと生まれ変わる事を意味する。
光と闇は表裏一体、闇なき光はあらず。キーブレード使いによる、キングダムハーツを巡る大戦は、光を守ろうとする者、闇に加担する者、光と闇を調和させようとする者、単なる私欲によって力を得ようとする者、様々な思惑と、争いに参加していなかった世界も巻き込み、全ての世界が闇に覆われてしまった。
古のキーブレード戦争は、こうして幕を閉じ、未だ、キングダムハーツの扉を開いた者はいない。
その後、わずかに残った心の光から今の世界が誕生し、再び争いが起こる事のないよう、世界はそれぞれの壁に覆われたのだ。
ゼアノートレポート5
今現在、我らキーブレード使いと、闇に身を堕とした存在の身が、回廊を使い、世界の狭間を移動できる。
我らキーブレード使いの使命は、世界の隔たりを超え、世界に干渉する闇の存在から、再び世界を消失することのないよう監視し、守る事である。
そんなキーブレード使いも、今やわずかとなり、我ら以外に数名が確認される程度ではあるが、この広い世界のどこに散らばっているかもしれない。
我らの存在する、この光の世界の他に、闇の世界、そして光と闇をつなぐ、狭間の世界があるのだ。中でも闇の世界は禁断の地。まだそこに足を踏み入れ戻った者はいないと聞く。
ゼアノートレポート6
キーブレードには3系統ある。我々が使用する、光の世界のキーブレードと、闇の世界のキーブレード、人の心のキーブレードである。
闇の世界のキーブレードは、闇の世界に存在するとされ、我々の使用する光のキーブレードと対となるもので、どちらの世界の側から使用するものかという違いでしかない。
そして3つ目の鍵、人の心のキーブレードは、キーブレード戦争によって、世界が再編された時に誕生したもので、この鍵がなければ、キングダムハーツに近づけないようになっている。心に闇を持たない、7つの純粋な光の心を集める事で、人の心のキーブレードが完成し、キングダムハーツへの扉が開かれるのだ。
そして、もしもキングダハーツの扉を開く事ができれば、すべての世界、すべての人を掌握する事も可能であると言える。
ゼアノートレポート7
キーブレードに秘められし最大の謎。キーブレード…その3系統とは別のキーブレード。呼び名は同じだが、その表記の仕方はχブレード。そしてキーブレードとは似て非なるもの。
キーブレードはキングダムハーツの存在に合わせ、人が生み出したとされるもの。しかしχブレードは、キングダムハーツの存在と共にあるもの。
χブレードは純粋な光の心と、純粋な闇の心、その二つの心が均等な力で交差した時にのみ生まれる。そして、その時同時に出現するキングダムハーツこそ、人為的に集められたキングダムハーツではなく、すべての世界の心が集約されたキングダムハーツである。すなわち、古のキーブレード戦争は、これによって起きたものと思われる。
であれば、世界を隔てる壁ができた現在であろうが、χブレードさえあれば、全世界の心を集約したキングダムハーツが完成し、キーブレード戦争が再現されると言えよう。